会社設立からののアドバイス
銀はダラスの投機家であるハント一族が買い介入して話題をまき、その相場は国際取引の指標になり始めています。
銅の現物取引ではロンドン金属取引所(LME)の地位が相変わらず高いのですが、COMEXは投資資金が大量に入って値動きが激しいため、LMEに影響を与えることもしばしば起こります。
COMEXの銅在庫は需給を判断する材料として非鉄関係者が注目しています。
ニューヨークーマーカンタイル取引所ニューヨークーマーカンタイル取引所(INewYorkMercantileiixchange=NYMEx)は成長している米国の先物取引所の中でもひときわ規模の拡大が急ピッチで進んでいます。
九〇年の出来高は三千六百三十六万枚で、cBT、cMEに次いで全米第三位です。
前年に比べた伸び率では百一パーセントに達しており、これはミネアポリス穀物取引所に次いで第二位です。
ミネアポリス穀物取引所は十一ある米国の取引所の中で最小である。
こうした伸びを支えているのが同取引所の目玉商品の原油で、石油輸出国機構(OPEC)の価格支配力が衰えるにしたがって、NYMExが世界の原油価格の指標的役割を演じているのです。
原油以外の上場商品はヒ上アイングオイル、ガソリン、プロパン、天然ガスなどです。
貴金属の白金(プラチナ)やフラムも上場していますが、ウエートからみて、やはりエネルギーの総合先物取引所といった感があります。
また原油やヒ上アイングオイルのオプション取引が活況を呈しているのもNYMExの特徴といえるでしょう。
NYMEXの設立は一八七二年です。
エネルギー商品が上場される前はプラチナが柱でしたが、今では全出来高の六五パーセントまでを原油が占めるようになっています。
特に九〇年はイラクによるクウェート侵攻で原油価格が乱高下したため、リスターヘッジ(危険回避)ニーズの高まりから取引が一段と活発になりました。
上場している原油の油種は米国産のWTI(ウェストーテキサスーインターミディエート)で、九〇年の出来高は二千三百六十九万枚(一枚=千バレル)に及んでいます。
これは西側の原油消費量の二倍近い水準です。
NYMExの先物取引で触れておかなければならないのは、EFP(ExchangeofFuturesforPhysica)という制度です。
先物取引と現物取引のそれぞれのポジションを交換することで、売買取引のいずれか一方がEFP開始前に先物のオープンーポジションを持っていれば、EFPが認められるというものです。
現物取引をする者は、この制度で価格変動リスクから一段と保護されるようになりました。
取引所の通常の1時間や約定方法の制約を受けずに弾力的な取引交渉が可能になったからです。
このEFP制度はニューヨークのコメックス(商品取引所)なども導入していますが、NYMExのEFPが最も利用しやすいといわれています。
上位四取引所ほどの規模はありませんが、国際商品の価格形成に大きな役割を果たしている取引所も多くあります。
その筆頭がニューヨークのコーヒー・砂糖・ココア取引所(CSCE)です。
ここで取引している砂糖(粗糖=現糖)の一号約定相場はロンドンや東京砂糖取引所の粗糖相場の指標になっているといっても過言ではありません。
ニューヨークは砂糖の世界最大の産地であるキューバにも近く、同国がリスターヘッジのためにCSCEを使うケースもしばしばです。
また先物だけでなく、精糖市中相場にも大きな影響を与えています。
CSCEの九〇年の出来高は八百九十七万枚で全米第五位です。
先物以外に砂糖オプションも活況で、オプションの出来高では全米四位につけています。
日本では東京砂糖取引所が砂糖オプションの実現を目指していますが、CSCEと東砂取との提携話も持ち上がっています。
同時に、日本では上場されていませんが、CSCEのコーヒー、ココア相場は日本の卸売相場を左右するほどの力を持っています。
このほか、ニューヨーク綿花取引所(NYCE)は日本の綿糸相場を大きく動かしています。
同取引所は当初は綿花だけの単独市場でしたが、その後、上場商品を拡大し、現在ではオレンジジュIスのほか、財務省手形(二年物、五年物)、ドル指数など金融商品へも多角化しています。
九〇年の出来高は二百七十三万枚でした。
米国ではありませんが、カナダのマニトバ州ウィニペッグ市にあるウィニペッグ商品取引所(WCE)も日本の製油業界にとっては重要な市場です。
この取引所では菜種、亜麻仁を上場しています。
カナダといっても北米の穀倉地帯に隣接しているだけに、CBTで取引されている吉2やトウモロコシ相場に左右され、バンクーバーから積み出される菜種などの輸出価格に大きな影響を与えるので、日本の製油会社、商社は毎日の値動きに注目しています。
菜種は吉豆油と並んでよく使う菜種油の相場を、亜麻仁油は塗料などに使う亜麻仁油の相場を動かしています。
ユニークな存在なのがニューヨーク先物取引所(NYFE)です。
NYFEはニューヨーク証券取引所の子会社組織として誕生しました。
上場商品は株価指数、財務省債券のほか、八六年六月からはコモディティー・リサーチービューロー社が集計するCRB指数の先物取引も始めています。
CRB指数は物価指数で、物価指数を取引しているのは世界でもNYFEだけです。
穀物などを手広く扱う商社にとっては、CRB指数をうまく使えば個別商品の価格変動に気を使わずにすむわけで、インフレへのヘッジ手段として注目を集めています。
ロンドン金属取引所の設立は一八八一年にさかのぼります。
ロンドンの金属商が七七年に業界団体を結成し、取引所設立を目指して試行錯誤を繰り返した結果、八一年にメタルーマ~ケットーアンドーエクスチェンジ株式会社を設立しました。
LMEはこの株式会社が管理・運営している取引所です。
当初はロンバードーコートに設立されましたが、翌八二年にはホイッテイング通りの建物に移り、一九八〇年九月からフェンチャーチ通りのプランテーションーハウスで取引しています。
古い伝統を持つLMEは世界の非鉄取引の指標市場と呼ばれ、ここで形成される相場は世界中の非鉄地金、非鉄製品の価格に大きな影響を与えています。
英国は十九世紀前半には七千トンの銅を採鉱・精錬しており、当時の世界総供給量の約七五パーセントを占めていました。
すず、鉛でも大手の供給国で、これらの非鉄金属の輸出や売買は主にロンドンの金属商が取り扱っていました。
しかし、一八七五年ごろに銅はチリ、米国、スペイン、及び鉛、亜鉛などにも産地が拡大し、相場の変動が激しくなりました。
その一方でロンドンは金融、売買、船積み、保険業務などの中心となり、取引所の必要性が高‐まっていったわけです。
第一次世界大戦や第二次世界大戦で取引を一時的に停止したこともありますが、一九四九年にすず、五二年に鉛、五三年に銅、亜鉛の取引を再開しました。
さらに七八年にはアルミニウム、七九年にはニッケルを上場、九二年にはアルミニウム二次合金の上場も計画しています。
近年はニューヨークーコメックス(商品取引所)も銅相場の指標として重要性が高まってきましたが、今のところLMEには及びません。
日本でも精錬会社の建値はLME相場を基準にしており、伸銅品や電線などもLME相場に連動しています。
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